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平塚市美術館で「リアル(写実)のゆくえ 高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの」展を観てきた!? [美術館]

平塚市美術館で「リアル(写実)のゆくえ 高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの」展を観てきました。

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土砂降りでやることもないので、美術館に。

冒頭入るとさっそくあの有名な高橋由一の「鮭」。。これでも本物かと思うほどだったが、隣に磯江毅の「鮭-高橋由一へのオマージュ」が展示してあり、、これがまたいい感じで本物。ギミックがすごい。鮭を縄で縛っているのだが、板の縁には、本物の麻縄の毛のほつれがあったり、、だけどどこからかそれは画の一部になっている。ビックリマンチョコ(初代)かいな。

リアルってどういうことなの?日本人にしか描けないリアルとは?
という問いかけからはじまるこの展覧会。

だいたい館内映像ってしょぼいのが多いのだが、今回のは中身もすごいしいい作品となっていた。
一部日曜美術館と同じ映像だなぁと思ったが、制作がNHKなのね;;
これを観てからの鑑賞がオススメ。(日曜美術館を鑑賞のひとはそれでもOKカモね)

展覧会構成はこんなん。
1.写実の導入(明治黎明)
2.写実の導入(明治中期以降)
3.写実の展開(劉生と草土社、その地方への伝播)
4.昭和(戦前・戦後)
5.現代の写実

由一の「鮭」に感銘を受けた人が多いのか、写実=「鮭」を意識したものが多い。意外と「鮭」が多いことにちょっと戸惑う。

現代の写実は、、、なんだかすごかった。

上田薫の「なま玉子C」は有名だが、犬塚勉の「梅雨の晴れ間」などは、もうそこに自分が見ている風景なのだ。明らかに見ている人がそこにいることを感じ取れる作品。
吉村芳生の「コスモス」シリーズはキレイとしか言いようがない。写真ではこの「きれい」の感情は生まれないコスモスだ。

冒頭の磯江毅の「深い眠り」は、裸婦が横たわって宙を浮いている感覚。本物の女性がそこにいるかのようで息をのむ。意外にもこの裸婦をマジマジ観てるのは女性が多かった。
最後出口に本田健の「山あるき」シリーズが展示されていたが、これ白黒写真だと思った。でも、よくみると絵画なのだ。これもそうだが、写真ではこうは印象深い訴えかける作品にはならない。

人は好きなもの見せたいものを大きく描くし、観たいものは脳内で大きく映る。その印象を訴えかけるのが絵画というのを今回思い知った。だから写真やCG、VR全盛の時代でも絵画はなくならんのね☆

最近あまり時間をかけずに鑑賞する展覧会が多いなか、この点数で2時間びっちり観てしまった。

ちなみに・・・・この展覧会。図録はなくて、書籍になっているそうです。
リアル(写実)のゆくえ〜高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの

リアル(写実)のゆくえ〜高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの

  • 作者: 土方明司
  • 出版社/メーカー: 生活の友社
  • 発売日: 2017/04/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

公式サイト:http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/20162005_00001.html

そうそう、、今週の日曜美術館ではこれ紹介されてましたネ(^_-)-☆
番組観てからの鑑賞がよかったな。。。


同時開催の企画展。
「斎藤文夫コレクション 浮世絵・神奈川名所めぐり」展もおもしろかった。

前半かなり時間を使ってしまったのでいささか早歩き、、、のはずが。。

構成はこんなん。
1.東海道の宿場
2.武州と相州の名所
3.江戸のおもかげ

地元のいつも登っていた山や街道、海岸が描かれているのは少し感動した。でも、構図がほぼ一緒で、、何か広重の描いたものがお手本になってしまっているかのよう。

3章に来て見てびっくり。小林清親、川瀬巴水、石渡江逸の作品がこんなにもたくさん。ああ、なんてことだ。彼らの作品をこんなにも多く鑑賞できる機会なんってそうそうないのに、閉館まであと15分の放送が鳴り響く。

網膜を鑑賞モードから記憶モードに切り替えて画に穴があくほど強い眼力で観てきた。

巴水が近くの海岸を描いていたのはちょっと感動しちゃった。お金持ちになったらスティーブ・ジョブズのように手に入れたい一品でした。

公式サイト:http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/20162006_00002.html

両方ともに、かなり見ごたえのある展覧会で、昼過ぎに行ったけど最後は閉館の警備員がジッとこちらを見ているのでそそくさと退館した始末。いやいやよかった(^_-)-☆


==おまけ==
両親と「花菜ガーデン」のバラ園を観に行ってきた。。。。
朝だったのでそれほど雨もひどくなかったが、時間を追うにしたがって土砂降りに。
最初は、雨粒が乗る花びらもオツだね!なんて話していたのだが、そんな状況じゃなくなってきた。

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ピースだらけのこの一帯は本当に見ごたえありました。

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この辺で雨強くなりつつあり。花びらのはじく感じがたまらん。

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なんかこれ、、、メトロン星人ぽくない??

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公式サイト:http://www.kana-garden.com/

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